COLUMNMUSIC & CULTURE

2022年ベストソングについて自己満足に語るの巻

COLUMN

気がついたら2023年も2月になってしまった。
去年をふり返り、好きな曲をまとめるだけでもこんなにも時間がかかってしまうものである。

友だちに誘われ作りはじめてから、毎年恒例の年間ベストを集めたCD。全15曲。
迷いに迷い厳選した15曲それぞれとの出会いや思い出、好きなところを少しずつ言葉にしてみたいと思います。うまくできるかな…
(ほら、結局、好きなところは全部だし、好きになった人がタイプじゃん…!)

注:決して音楽レビューのような大それたものではありません

「さよならポニーテール」なっちゃんの画像を自分のもののように使用し、毎年CDジャケットにしている
カラーはその年、心に残った色を採用。2022年のカラーはオレンジ×ブルー
メインカラーのオレンジはよく飲みに行った友だちの色
サブカラーのブルーは一昨年引っ越してきた我が家の玄関の色(2021年ではメインカラー)
ibisPaintという無料アプリを使いスマホで制作している為、文字配置がシビアすぎてかなりむずい
もっと簡単なアプリを知りたい

I Don’t Want Control of You / TEENAGE FANCLUB

「Songs From Northern Britain」

ティーンエイジ・ファンクラブとの出会いは10年前、「気になったCD持ってっていいよ〜」と大学の先輩から大量に貸してもらったCDの一つ『BANDWAGONESQUE』がはじまり。当時はジャケのひょうきんさだけでセレクトしてしまい正直音楽の良さまで分からなかったのだが、年始にたまたまおすすめで流れてきたこのアルバムに釘付けになったのを覚えている。
とりあえず最初のワンフレーズだけで手挙げちゃう。手挙げろと押しつけてくるバンドは好きじゃないけど、手挙げたくなるバンドは本物のスターだ。それにしても、こんなにどちらもメインであってくれてありがとう!と感謝したくなるツインボーカルってあるのか。歌メロをそのまま持ってきてくれるギターソロも、転調も、すべて来てほしいところで来てくれてありがとう!

Mannie’s Smile / Her’s

「Invitation to Her’s」

さわやかなギターとコーラスからはじまる、完璧なイントロ。そこに本物のベースを追うようにベースか声か分からないほどの低いメロディーがはじまるのだが、なんだかよくわからないが、そこにこの曲の最大のノスタルジーを感じ、泣けちゃう。
少年時代にはおそらく放課後秘密基地に集まり、手さぐりで飛行機を作る少年時代を送っていた幼なじみで、大人になって二人だけの本物の飛行機を創り上げたんだね…という迷惑なでっちあげまで頭の中で膨らみ、とりあえずこの二人がしあわせならそれでいい、という結果に。一体何の話をしてたんだっけ。
この曲に出会った時には二人は若くして亡くなっており、新しい音楽を聴けないのが残念な限りだ。

間の季節 (feat. ayU tokiO , KONCOS) / the chef cooks me

「間の季節」

尊敬するアーティスト、アユトーキョーのフューチャリング作品。シェフクックスミーは初見である。
元バンドメンバーだった、現アユトーキョー 東風(あゆ)さんのために作られた未音源化曲で、今回あゆさんとのツインボーカル&アレンジで音源として発表された。もうこの時点で良ければ、あゆさんのことを想って書いている歌詞も乗じて良い。曲ももちろん、ポップなのにフックが効いており正にグッドミュージック。はじめて聴いたシモリョーさんの声もすごくかっこいい。「気圧の谷間に〜」の歌い方がたまらなく、タイトでグルーヴィーな演奏にシモリョーさんのタイム感がとっても映える。いやいや、セクシーすぎだってば…。歌詞の乗せ方も、これこそ歌。

僕らの失敗 / EMERALD FOUR

「天国から離れて」

友だちに教えてもらった曲で、聴いた瞬間から好きになってしまった。
これがアルバムの1曲目って破壊力がすごい。全然2曲目に進めない。
vo.ぱるさん(象の背というバンドもやっている)の、繊細で肩の力が抜けた、少女のような少年のような声と曲との相性がとってもよく、まっすぐな歌詞が見事にまっすぐ入ってくる。ぱるさんのことを知りたくてソロ弾き語りや働いているライブハウスのYouTubeトークを追ったりしたが、ライブ映像では着飾らず、何かをこじらせていそうな適当さと割と普通の女の子な感じ(褒めてる)を見て、なおさら好きになった。欲を言えば友だちになりたい。

Marie / Bobbing & Maddie Jay

「Marie」

美しいコーラスワーク!キャッチーなリフにアンニュイな雰囲気のあるボーカル!すごくポップ!好きな点が揃いすぎている。それぞれの楽器と声すべてのバランスも良くて、音源のマスタリングバランスは最近口ロロ(クチロロ)の楽曲が好みなのだが、この曲もかなりタイプのやつ。ジャケも最高にキュートで、ぜひMacBookに貼らせていただきたい。
このコラボ曲で両アーティスト知ったが、それぞれとっても良さそう。2023年はそれぞれのアーティストを掘ることになる予感がしている。

飛行する君と僕のために / 小沢健二

「飛行する君と僕のために/運命、というかUFOに(ドゥイ、ドゥイ)」

明るくて泣けちゃうのがここ数年ツボな年ごろになった。
今年はじめておざけんのライブを生で見たが、POPな楽曲に秘められた緻密なハーモニーと独特なリズム感、音のボリュームや編成で物を言わせずキラキラと降り注いでくるミュージックに圧倒された。こんなライブは見たことがない。すごくよかった。
本当は何曲も何曲も入れたい、サブスクにはない曲をライブで聴いてすごく好きになった曲もあったし。けれど、ずっと音楽を作り続けて新しい曲もこんなにやさしくてかっこいいなんて、本当におざけんは神様なのだな。

まるごと / CHAI

「まるごと」

フジロック2021で完全にハートを掴まれたCHAI。
この曲はNHKよるドラ『恋せぬふたり』に書き下ろされた曲で、ドラマも最高に良ければこの主題歌含めた完成度が素晴らしかった。ドラマは1話が30分なのだが毎回2時間映画をみているかのような感覚で、大切なことを教えてくれすぎて毎話泣いていた。登場人物がみんな結局いい人なんだから間違いない。
メンバーのシンクロしたタイム感、美しいメロディー、シンプルでキャッチーでありながらめちゃめちゃテクニカルでエンターテイナーな彼女たちがだいすきなのである。かわいいだけじゃない。

As We Bloom / Strawberry Guy

「Sun Outside My Window」

個人的に今一推しの鍵盤シンガーソングライター。
ピアノと歌でこんなに素晴らしい音楽ができるのかと勇気づけられたアーティストの、最初に聴いたインスト曲。
なにしろピアノの音が良い。ピアノの音が声にすごく合っている。川のせせらぎと小鳥のさえずりも聞こえてくる。なんならリヴァプールの情景も見える。
音源もライブもバンド編成が多いが、ロマンチックでキュートなおそらく自室からのソロ配信ライブがめっちゃくちゃにいい(YouTubeにある)。『Taking My Time To Be』(36:55頃〜)は音源の5億倍良い。
すぐに影響を受けるので、あこがれのストロベリーガイに近づきたくて、髪を伸ばしパーマをかけた。

アンディーヴと眠って / 青葉市子

「アンディーヴと眠って」

ギターと歌がひとつになりすぎて弾き語りの概念変えすぎ。演奏もめちゃくちゃ上手いのに、青葉市子の世界がすごすぎて上手いという評価が隠されているあたりプロすぎ。ただ透明感があるだけでなく、曲からオーラがこぼれ落ちてゆく。楽曲やインタビュー、エッセイ、どれだけ聴いたり読んだりしたって、一体どうなっているのかいまだに分からない。
そんな去年、フェスでだいすきな青葉市子を拝み、本当に存在する人なのだと確認することはできたのだが、想像していたオーラは有に超えていた。この曲、こんなによかったっけ、の繰り返し。「ほら、街灯が満月みたいだよ」と市子さんの無邪気なMCに気を取られ、気づいたら最後の曲『月の丘』がはじまって普通に泣いた。ていうか絶対みんな泣いてた。

Sweet & Spice / Deb Never & Jim-E Stack

「Sweet & Spice」

一聴しただけで覚えてしまうくらいキャッチーなメロディーに、クールな声がめっちゃ合う。舌を噛む発音の時の空気が多い感じがすごく良くて、少しくたびれた歌い方と相まって曲の雰囲気を司っている。使われている音色も耳馴染みの良いものだけでないところにまとまり感があり、シンプルなのに奥行きがある。この曲絶対にインストでもカッコいいのに、歌メロで曲を引っ張っていってるというか、このメロしかないと思わせるところがすごい。

Rainbow / THE NOVEMBERS

「At The Beginning」

ノーベンバーズのライブは優しさと真剣さの美しさでできており、この人たちはどんなものを見てどんなことを感じ、どういった審美眼が養われているんだろう?と思うほど打ちのめされ、観た後ぬけがらのようになる。vo. 小林さんがMCで一言「ありがとう」と言うありがたみがすごく、自分だけが特別な人間などと勘違いしマウントを振りかざしているチープなバンドマンのそれと同じ言葉とは思えない。実に学びたい。そうだよ、存在しているだけで誰しもが特別なんだよ。
ちなみに、おそらく私はBa.高松さんに恋をしている。ライブを見ている時はメンバーみんなのことが平等に好きになるので不思議だけれど。

バースデイ / DaDa

「日常のピーク」

ダダの曲はいつも、忘れかけていた自分の中の言葉にできない気持ちを思い出させてくれる。歌も、フレーズも、いい。自分たちには好きなものや愛しているものがあるんだという気持ちがダイレクトに伝わってくる。もちろんそこも最高な点なのだけれど…。それだけじゃない、ダダの曲には見返りを求めない底知れない愛があるのだ。あなたが苦しんでいるの分かるよとか、そんな時は会いにきてよとか生ぬるいものじゃなく、どうか一緒に戦いましょうというような。

Tile By Tile/Alvvays

「Blue Rev」

待ちに待っていたオールウェイズのニューアルバム。リリース前に1曲目だけ公開された時点でフル回転で完璧すぎて200回は聴いた。結果、全曲良すぎてこんなことがあっていいのかと震えた。
この曲は9曲目だが、この曲の一番好きなところはなんといっても間奏。あんなにドラマチックになるなんて誰が想像しただろうか。しあわせとはこういう事だろ。だから、歌がないところを飛ばして聴くのはやめましょう。どうかよろしくお願いします。

BADモード / 宇多田ヒカル

「BADモード」

打ち込みを基調として作られたこのアルバムの音源たちを、何人もの強靭たちと数えきれない楽器でスタジオライブ化した【最高】付属DVD映像【最高】、みなさん見ましたか?!?!まったく宇多田ヒカルってやつは、どうして、こんなにシンプルな中にイカしたアレンジを入れ込んだり、それ他の人がやったらかなりダサくない?を、カッコいい作品にしてしまうの?
この曲の一番好きなところは、「I just want you more〜」(3:26辺り)の後入ってくるギターのリフ、約2秒。神がかっている。盛りだくさんな曲の中でこの2秒が神ってどういうことですか。
とりあえずDVDを観よう。音源のどのバージョンよりも良い『face my fears』をみんなで観よう。できれば大画面で爆音で。

沙漠玫瑰與駱駝 / 林以樂

「沙漠玫瑰與駱駝」

とっても素敵な声だし、なんか聴いたことあるような…(これがノスタルジーミュージックを生み出せるアーティストの特徴か)と、思ったら雀斑、SKIP SKIP BEN BENでの活動もしており、どちらもかつてお気に入りのアーティストだった。バンドも好きだったが、どちらかというとこっちの方が好みだ。
数年前から台湾の音楽に興味を持っているのだが、歌メロというより楽器のフレーズやアレンジがいいものとの出会いが多く、彼女のようにポップで口ずさみたくなる歌メロにはなかなか出会ってこなかったように思う。J-POPと言われても驚かないくらい、スンッと入ってくる。MVも曲の良さを最大限に引き出しており、素晴らしい。

Writing

ゆこたす

音楽とビールがあれば、だいぶしあわせです。
ピアノを弾いたり「やさしさに包まれたなラジオ」というPodcast番組をやったりしています。

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